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『からくりサーカス』鳴しろSS置き場です。
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It Must Be Love (6)





保健室を後にして、鳴海は中庭へとやって来た。ピロティではスキー部が筋トレをしていて、友人に怪我をしたことを「ダセェ」と笑われる。水飲み場の前で足を止め、蛇口を捻った。ゆっくりと口を開け、頬の内側に含んだ脱脂綿を引っ張り出す。
「ぃ痛ってぇ…」
血塗れの脱脂綿、だけど、ずいぶんと出血は治まって来たように感じる。口を濯いで血の味を流す。鳴海は脱脂綿を新たに畳むと、口の中に突っ込み直した。


水飲み場近くの木陰に腰を下ろし、コーチに言われた通り頭を冷やすことにした。
遠く、吹奏楽部の音合わせが聞こえる。南側の校舎の向こうからは野球部のノックの音、校舎を周回するランニングの掛け声、こっちが大人しくしていると細かく聞こえる学校の騒音。
校舎の濃い影に一日中覆われる中庭を渡る風は割合涼しい。とはいえ湿気には辟易させられるけれど。
はあ、と溜息が出た。
「何やってんだろなぁ…オレ…」
モゴモゴと不鮮明な独り言を呟く。


エレオノールのことばかりを考えてこんなバカみたいな怪我をしたのに、やっぱり考えるのはレオノールのコト。漫然と辺りを見回す。視界のどこかに銀色がきらめくことを期待したけれど、そう上手くはいかないらしい。下校時刻は過ぎている。帰宅部のエレオノールはきっともう学校を出たに違いない。
「ヴィルマも帰宅部なんだっけ…?一緒に帰ってんだろうな…」
ま、ヴィルマがいるなら例えリシャールが一緒でも余計なちょっかいは出せないだろうし、なんて考えて、リシャールの部活ってなんだ?見学に行ってる、なんてコトはないだろうな、と新しいヤキモキの種を無駄に撒く。


間も無く十月の空は、片恋してる人間には中途半端に高い。
「早く大会終わんねぇかなぁ…」
そうすればエレオノールと登下校する時間が持てる。となると、どうやって彼女に持ち掛けるか、いや持ち掛けるのはちょっと…したら偶然を装った待ち伏せか?タランダんちとウチの、通学路の合流地点はどこだろう…橘家の前まで行くのはさすがになぁ…うーん…
頭の中はフル回転する。こんなんでアタマを冷やすなんて絶対に無理だ。すると
「ナルミ?」
と声を掛けられた。
心臓がどきりと鳴り、全身が熱くなる。


ハッと顔を上げるとすらっとした細い足が眼前に控えていた。美脚に沿って顔を上げていく。スカートの丈をいじってないのでその点の際どさは皆無で残念だけれど、更に上へと目を上げればたわわに実った果物がふたつ。逆光にシャツが透けて、銀色のキラキラも相まって何もかもが
「眩しい…」。
こぼれ落ちそうな果物の向こうからでっかい銀目が心配そうに見下ろしてくる。
「どうした?怪我をしたのか?」
エレオノールは鳴海の傍らに膝をつき、顔を近づけた。現在、綿で左頬を膨らませたファニーフェイスだ。正直、惚れた女に見せたい顔じゃない。どうせ間近で見せるなら、もっと精悍な表情(そんなものを持ち合わせているかは別として)を見せたい切ない男心が前面に出て顔を背けるも、エレオノールの両手に正面へと引き戻された。
「あ。あのよ、汗で汚れてるから…」
発音の悪さがコミュニケーションの壁になりそうだ。
「怪我は口の中か?道着にも血が散ってる」
「ちと、歯で口の中を切って」
「痛むか?」
怪我をしていないエレオノールの方が痛そうな顔をしている。昔もよくエレオノールにこういう顔をさせたっけ、なんて黒歴史を思い出す。こんなの大したコトじゃないんだと伝えたくて、鳴海は融通の利く右側で笑顔を作ってみせた。


今にもキスをブチかましそうな距離で会話をする、鳴海とエレオノールの姿にピロティのスキー部からざわめきが起こった。


「大丈夫。縫うほどじゃねーって言われたし、歯も無事だ。出血さえ治まれば。保健室で大量に脱脂綿もらったし」
「傷、見せてくれ」
「は?」
ほら、と急かされる。鳴海は折れて、口から脱脂綿を引っ張り出すと、口を開けてみせた。エレオノールが覗くと横一文字に1センチ強の切り傷が血を滲ませていた。
「腫れてる。痛むだろう?」
「いや何、これくらいどってコトも」
「待ってて」
エレオノールはそう言って立ち上がると、水飲み場でハンカチを絞って戻って来た。そして血で汚れた鳴海の口元をそっと拭った。怪我、よりはむしろ、エレオノールのせいで火照った肌にひんやりして気持ちがいい。
「また汚れちまうよ、ハンカチ」
「いい。気にしない…沁みるか?」
「平気。でも、しばらくは飯食うの辛いなぁ。ま、我慢して食うけどさ」
おどけて見せると、強張っていたエレオノールの頬がやっと緩んだ。
「ありがとよ」
エレオノールと喋るのに邪魔だから、口に含む綿を少なめにする。


汚れを拭ったハンカチをもう一度洗いに行ったエレオノールが戻って来て
「はい」
と濡れたハンカチを手渡された。
「少し熱を持ってるようだ。頰に当てるといい」
返し損なっているハンカチと同じふわっとしたタオル地の暖色系チェックのハンカチ、またも汚してしまって申し訳ない。
「ナルミ…ひとり?」
「うん?」
「付き添いの人はいないのか?その…部のマネージャーの、黒髪の…」
「あ、ミンシア姐さん?いないいない」
「そうか…なら。少し、いい?」
と訊かれたので
「お、おう」
と即座に答える。断る理由がどこにもない。
エレオノールが鳴海の傍らに腰を下ろそうとしたのを「ストップ」と押し留める。鳴海は道着を脱ぐと下草の上に広げた。彼女の制服が汚れそうなのと、膝上のスカート丈では柔肌が草に負けそうなのとが気になったから敷物が必要かと思ったのだ。
「気にしないで。汚れてしまう」
「いいって。もう汚れてるし……あ、そっか結局、汚れ物の上に座らせるコトになんのか…」
地べたか、自分の汗や血か。だったら地べたの方がいいかしんない。
「この方が楽かと思ったんだけど…嫌だよな」
「ううん、嫌じゃない。ナルミが気にしないならお言葉に甘えて」
エレオノールはさくっと靴を脱いで、鳴海の道着の上に横座りになった。道着の下の、踏んづけた下草が青く香る。何か、自分がエレオノールに踏んづけられてるみたいでちょっとゾクゾクした。


ふたりが並んで会話を始めたせいで、ピロティのスキー部の連中が更にざわついた。鳴海はかなり気分が良かった(後ほど道着を敷物にしてあげたことを「紳士だなおまえ」と評価された)。


エレオノールの座り位置がほぼ正面だけれど、濡れハンカチのお陰で膨らんだ頰が隠せて助かった。切ない男心が一息つく。
「ねえさん、てどういうこと?」
とエレオノールが訊くので簡単に中国にいた頃の自分とミンシアの関係を説明する。
「付き合いは長いけど」
「…ナルミとミンシアさんは付き合っているの?」
「は?そ、そーゆーんじゃねーよ、なんで」
鳴海は両手をブンブン振って全力で否定する。エレオノールにそんな誤解をされるのは困る。
「だっていつナルミの教室を覗いても、ミンシアさんがナルミといるから」
「違う違う、姐さんがオレに構うのは、オレが手の掛かる弟分だからだって」
エレオノールが自分に会いに教室まで足を運んでくれていたと知って嬉しくなる。でも。
エレオノールもミンシアと同じなのかもしれない、と思う。こうして心配してくれるのは、あの小さい頃の弱い自分のイメージが忘れられないからなんだろう。カラダがどんなに大きくなっても、彼女に泣き顔を見せた過去は消せない。見っともないったらありゃしない。
鳴海はハンカチの外内を返し、頰に当て直す陰で小さな溜息をついた。


「わざわざ教室に…オレに何か用だった?」
「え?あの…あ、そう、貸したハンカチを…」
「あーそうだ。ハンカチ、ちゃんと洗って毎日持って来てんだけど、なかなかおまえに渡せなくてな。オレも何度かおまえの教室まで行ってんだ」
「え?」
「おまえの周り、いつも人がいっぱいだからさ」
見るからに話にも加われない男子生徒が大半だけど。その、十把一絡げに加わりたくなくて、どうにか一対一の状況を見つけたくて、タイミングを計ってた。
「それはナルミも同じだ」
エレオノールが困ったように小首を傾げた。
「いつ覗いても、友達や…ミンシアさんと話してるから。声が掛けづらくて」
「来たんなら、呼び出してくれれば」
「でも…あなたは、楽しそうだから何だか悪くて」
「そんなん気にするなって。エレオノールのことは……その…、誰よりも優先するからさ」
おうふ。我ながら一歩踏み込んだ発言ではなかろうか。受け手次第では重たくてドン引かれるかもしれないような。耳の天辺までが熱くなる。
エレオノールがどんな反応を見せるか戦々恐々だったけれど、彼女は淡く微笑んで
「分かった。ありがとう」
と言ってくれた。
「ナルミも。来たら私を呼んでくれ。私も、あなたより優先するものはないから」
「……」
ふやふやと頰が緩んでしまう。痛みなんて忘れるくらいに感無量。
あー…幸せだ…
何が変わったわけでもない。今も、仲が良かった幼馴染の頃と同じ気持ちでいることを確認できたってだけのコト。
けど、単純だって言われても、幸せなものは幸せなのだ。


さわさわと桜の梢を揺らす風が心持ち涼しく感じる。
「てっきりもう下校したと思ってた」
「うん。放課後は図書室で課題とか、終わらせてから帰ることにしてるから」
「図書室?」
中庭を囲む校舎の四階に図書室がある。鳴海が見上げた先に、図書室の窓。
「あー…もしかして図書室から見えた?オレがここにいるの」
「あ…たまたま…」
エレオノールの顔が恥ずかしそうに赤くなった。
「えらいな、おまえ。宿題やって帰んのかよ。真面目だなぁ…」
最終下校時刻まで図書室で粘って一階に下りると渡り廊下の端から、部活終わりの鳴海が道場から部室に歩いていく姿を見ることができる。鳴海の知らない、エレオノールの日課だ。
エレオノールはつい、ふふ、と小さく笑ってしまった。


「何?」
「ううん。昔のナルミからは想像できないから。血が出てるのに泣かないなんて」
「そうだよなぁ。前だったらピーピー泣いてるな」
トロくて弱くて、そんな自分が自分で嫌だった時代。エレオノールの前で鳴海が泣く理由は大抵、自損事故で転ぶか、いじめっ子に負けて泣くか。
「それで…おまえが絆創膏を貼ってくれたんだよな」
そんな時、エレオノールは家の中に飛び込んで絆創膏を持って来てくれた。血が滲む傷に絆創膏を貼ってくれる、白くて小さな手はいつも震えてた。幼いエレオノールも血を見ることが怖かったのに、気丈に励ましてくれた。すぐ泣く自分が悔しかった。エレオノールを守る側になりたかった。それが、鳴海が強くなりたいと思い始めたきっかけだ。
「ナルミ…強くなったな」
「幾つになったと思ってんだよ。おまえと同い年なんだぞ?」
「ナルミの方が四カ月お兄さん。今はあなたの方がひとつ年上だ」
十年経った今も誕生日を覚えていてくれたことがじんわりと嬉しい。エレオノールの誕生日はお正月なのでなかなか忘れようと思っても忘れられないのだが。
「今は…どうだろ、少しは頼り甲斐あるか?」
「…私は…小さい頃もナルミのこと、頼り甲斐がないなんて思ったことがないから、よく分からない」
エレオノールはそう言うと、やっぱり淡く微笑んだ。


「あのさ」
「なあに?」
「こないだ見学してくれた時さ、適当な時に帰っていいから、って言うべきだったよな、オレ。気が利かなくて悪かった。ずっと気になっててさ」
気の利かない自分は愛想を尽かされたんじゃ、と気が気じゃなかった。エレオノールの瞳は不思議そうに丸くなる。
「どうして謝る?私が最後までいたくていたのだから、気にすることはない」
「あ…でもよ」
「むしろ謝るのは私の方だ。黙って帰るのは失礼なことだった。でも…忙しそうだったから…あれ以上の長居は迷惑だと思って」


エレオノールこそ、黙って帰ったことを鳴海は快く思ってないだろうと心配していた。だから鳴海の教室に行っても声が掛けづらかった。
ミンシアに釘を刺されたことは鳴海には言わない。何か陰口みたいで嫌だから。ミンシアが鳴海を好きなのは初対面ですぐに分かった。彼女の言葉が、鳴海に近づいて欲しくないがための自分に対しての牽制だということも理解した。でも、動機の半分は部活を思ってのことに違いない。間違ってはいない。
でも、それがエレオノールの足を鳴海から遠ざけたのは事実だ。
鳴海とミンシアは付き合っているのかも。
そんな不安についさっきまで苛まれていたのだけれど、今はとても心穏やかだ。


「髪…」
「ん?」
「ゴム、切れた?最近はいつも、髪を下ろしてるから」
オレがここんトコどんな髪型でいたかなんて良く知ってるな、と思った。本当に、エレオノールは自分のことを遠くから見守ってくれていたんだなぁと、感動で鼻の奥がツンと痛くなる。
どんだけエレオノールに心配かけてんだろうな、オレ。
「ああ、ゴムね」
ゴソゴソとポケットの中を探ってゴムを引っ張り出した。広げた手の平の上にパステルピンクと黒のゴムが載っている。制服の時も道着の時もエレオノールのゴムを忍ばせているのは何となく、エレオノールを近くに感じる気がするからお守りにしてた。
「持ってるのに縛らなかったのか?」
「ちょっと、気持ちの問題で」
あれ以来、接点のないエレオノールのゴムで髪を縛るのは、気持ちの空回り感がダダ漏れでカッコ悪かったから。だからといって、いつもの自前の黒ゴムで縛るのも嫌で、暑くて鬱陶しかったけど我慢して下ろしていた。


「でも今なら縛れるな」
「良く分からないけれど…」
エレオノールが鳴海の後ろに回り、髪に触れる。
「おい、汗掻いて、汚ねぇってば」
「ナルミが汚い、なんて思ったこと、ない」
何だろう。エレオノールに肯定される度に、喉元の甘酸っぱいゲージが上がっていく。
ヤバイ、な。マジで好きだ。エレオノール。
「ゴムちょうだい?」
ゴムの載る手の平を差し向ける、と、エレオノールが選んだのはピンク色のゴムだった。
「ひとつに縛った方がいい?」
「いや、こないだやってくれたヤツで」
「分かった」
エレオノールの腕が動く度に、甘い花のようないい匂いがする。
「はい、できた」
「へへ」
くるっと毛先を丸められたハーフアップを触って、ニッと笑う。
「このゴムさ。普段使いしてもいい?」
「全然かまわない。ナルミにあげる。どうして?」
「いや…自分のモノをオレが着けてるの見て、おまえが嫌な気持ちに…」
「だからどうして?私が嫌な気持ちになる?ナルミのことなのに」
「……」
どういうつもりでそーゆー嬉しいコト言ってくれんのかなぁ…。
でも、その理由を訊くだけの勇気はまだ、鳴海の中にはない。
今日のエレオノールはパステルブルーのゴムでポニーテールにしている。鳴海は彼女の髪ゴムを見て、自分の手の平に目を落として、言った。


「おまえはさ、ゴムなんてたくさん持ってんだろーけど。お返しに…コレ、オレのゴム、いる?普通の黒ゴムだけどな」
「うん」
エレオノールは瞳をキラとさせて差し出されたゴムを受け取った。そして髪からゴムを引き抜くと、手早く緩く編み直し、胸の前に垂らした三つ編みを黒ゴムで留めた。自分の渡したゴムをエレオノールが躊躇いなく付けてくれたことがとても嬉しい。髪ゴム、なんて他愛のないものだけど、持ち物を交換して身に付けあっていることが何とも擽ったい。
「銀色の髪だと黒いのでも目立つな」
の言葉に
「そうだな」
と答えたエレオノールが三つ編みの先を見つめ、ほんのりと頬を染めていて、やっぱり鳴海は見惚れるしかなかった。





楽しい時間は過ぎるのが早いもので。
コーチに言われたように頭を冷やすことが出来た実感はないけれど、さすがに道場に戻った方がいい頃合いになった。
「休むのに付き合ってもらっちまって、悪かったな」
「ううん。ナルミとたくさんお話ができて楽しかった」
「あ…オレもっ…楽しかった」
先に立ち上がった鳴海は思い切ってエレオノールに手を差し出した。エレオノールは少しびっくりしたような表情を見せたけれど、その手を借りて立ち上がった。自分の無骨な手と比較にならない、白くて華奢な手はとてもひんやりしていた。記憶の中のエレオノールの手はとても可愛らしいけれど、今はもう綺麗な女の子の手だ。
このサイズになってから女の子と手を繋いだのは初めてだと改めて気づいた。そっと解れる手が名残惜しい。エレオノールと手を繋ぐことが当たり前の関係になりたいと、心底願う。


「そ、そういえばさ」
最後に口を濯ごうと水飲み場に向かいながら照れ隠しの話題を口にする。
「じいさんにエレオノールの話したら、懐かしがって会いたがってたぜ?」
「ああ、私も会いたいな、おじいさんに」
「したら今度、遊びに来るか?」
「是非」
心の中でグッと拳を握り締めた。幼馴染バンザイだ。
「そうすると…大会の後だなぁ。ちょっと後になっちまうけど」
「いつでも」
「そっか」


脱いだ道着や、脱脂綿の入ったビニル袋をエレオノールに預け、口の中を洗う。殆ど出血は治ったようだ。濡れた手を道着の腿で拭きながら
「エレオノール、荷物持たせて悪ぃ。脱脂綿を…」
と言うと、エレオノールの細い指が手ずから鳴海の口に脱脂綿を押し込んだ。
「……」
一瞬、何が起きたのか分からなかった。差し出された道着やビニル袋を大人しく受け取る。エレオノールも水道でハンカチを絞り、それも鳴海の手に持たせた。
「それじゃ、私も図書室に戻る。もう、怪我をしないようにな」
「お、おう」
また明日、そう言ってエレオノールは鳴海に背を向けた。鳴海からもらった髪ゴムで留めた三つ編みを揺らし揺らし、弾むように中庭を横切っていく。
鳴海は濡れハンカチで顔を覆い、叫び出したい感動を堪えた結果激しくニヤけてしまう口元を隠した。
何でだろう…エレオノールの指がくれた綿を甘く感じる。
吐き出したくないなぁコレ、なんてひたすら単純に思った。



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