『からくりサーカス』鳴しろSS置き場です。
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鳴海の軽井沢生還ベースのパラレルです。
洗い立ての洗濯物
庭で洗濯物を干すしろがねの後姿を、鳴海は縁側に腰掛けて見つめていた。
ピンチハンガーに鳴海のパンツを干すのだってもう当たり前になっている。
「もう、あなたの洗濯物はどれも大きすぎる」
しろがねは笑う。
鳴海と初めてあった頃は「私は笑えない。人形だから」なんて言ってたのに。
石鹸の匂い。風に遊ぶ銀の髪。青空に白いTシャツ。
しろがねが履いている鳴海のサンダルは彼女には不恰好なくらいに大きすぎて。
本当に、彼女が可愛い。
初めて会った瞬間に、オレはこいつのこと好きになってたんだよな。
こいつの第一声があんまり攻撃的だったからオレも頭に血がのぼったりもしたけど。
「なあ」
「何?」
「一緒になろうか、オレら。この家で暮らさねぇか、一緒に」
じいさんも住んでた古い家だけど。
しろがねは返事をしないで洗濯物を干し続けた。
「まだ……時期尚早、だったかな?」
それとも冗談だって思われたか?
プロポーズならもう少し、ムードに拘るべきだったのかも。
でも、空になったカゴを持って、大きなサンダルで歩きづらそうに戻ってきたしろがねの顔には
洗い立ての微笑み。
「いつ、越してくればいい?」
「そうだなあ」なんて言いながら、鳴海はしろがねの身体を柔らかく引き寄せた。
End
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