春眠

鳴海の軽井沢生還ベースのパラレルです。

春眠

 

 

 

 

 

 

 

体内時計が起きる時間だと言っている。

 

 

だけれど、どうしても起きる気にはなれない。

 

 

だから私は、心地よい眠りの世界に再び戻る。

 

 

春眠暁を覚えず。

 

 

日本にはそんな言葉があったな。

 

 

それはこういうことを言うのか、と知ったのはつい最近。

 

 

あなたに、人肌の温もりを教えてもらってから。

 

 

それまでは、春眠、よりも機械のように正確な体内時計の方が私により大きく働きかけていた。

 

 

それが今では、私の身体はあなたと同じ世界にいることを、何よりも最優先している。

 

 

あなたとともに見る夢の世界。

 

 

あなたの一番傍で、あなたの匂いと温もりの中で、

 

 

あなたの腕の重みを感じながら。

 

 

とろとろと微睡む、幸せ。

 

 

 

 

End